コラム 「経済を廻す」ってどういうこと? 高田太久吉 (2021年12月5日up)

ワクチン接種の広がりで、新型コロナウイルス感染は縮小するかと思っていたら、海外では感染縮小に伴う経済活動の正常化が、新たな感染拡大となっている。さらに、新たにオミクロン株なる変異株が広がり始め、感染拡大への警戒が求められている。高田代表のこのコラムでは、ウイルス感染拡大抑制策とGo To Travel などの経済振興策が矛盾することを議論の入り口に、そもそも「経済を廻す」ということはどういうことか提起する。一読して思うのは、この間、政権が鳴り物入りで打ち出した政策が日本全体の経済成長につながらなかった現実である。経済成長はしなかったが、大企業や富裕層にはますます「遊休」資産が蓄積されている。他方で賃金は下がり続け、非正規雇用労働者や労働者保護法制の保護の対象とさえならないギグワーカー、フリーランスなどが増大。大企業や富裕層に蓄積されている「遊休」資産を、フードバンクに依拠しなければならない困窮している人々も含めて「普通に働いている」人々が「普通に暮らせる」ための投資にまわるなら、社会的総需要の拡大、経済の正常化をもたらす。その変化を作り出す力はどこにあるのか。拡大する格差の底辺で理不尽な処遇にあえぐ人々と広く連帯し、その人々の要求実現をたたかいの中心に位置づけるべきではないか。視野を地域全体に広げ、既存の組織の枠を大きく乗り越え、地域と職場で、非関労働者、不安定就労者との連携を広げることが求められている。(均)

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