一人の銀行労働者の歴史 「自分史」 脇田勇 (2021年8月19日up)

脇田勇さんが「自分史」を執筆し仲間の皆さんに配布されていました。旧東海銀行、UFJ銀行、三菱東京UFJ銀行と相次ぐメガバンク再編の時期を含めた職場の闘いの歴史だけではなく、生い立ちや学生時代のクラブ活動の思い出など文字通りの「自分史」です。一読させていただき、気負いのない文体に銀行労働研究会以来、銀行労働運動にかかわってきた者として印象深いものがありました。脇田さんが組合員として奮闘された金融ユニオンの母体の一つとなった銀産労は、当金融・労働研究ネットワークの前身である銀行労働研究会と同じ全銀連(全国銀行従業員組合連合会)を源流としています。東海銀行の時代の労働組合活動を理由とする不当差別是正の闘いには、銀行労働研究会の「ひろば」や「調査時報」の取材で名古屋に駆け付けたことを思い出します。労働委員会への申し立ての場面では、当時運動の中心の一人だった畳谷さんの証言の場面がよみがえりました。「自分史」はあくまでも脇田さんの自分史ですが、同時に脇田さんが経験した事実から今日の銀行の労使関係の本質が浮かび上がります。今、あおぞら銀行ではIさんが金融ユニオンに加入して銀行の不当な降格処分と闘っています。先人たちの屈することのない経験は今のたたかいへの激励となっています。(田中均)

自分史を開く「自分史」 脇田勇 (2021年8月19日up)

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