当金融・労働研究ネットワークの研究会の齊藤学氏に、集英社新書「人新生の『資本論』」齊藤幸平著への熱い思いを書いていただきました。齊藤学氏のマルクスやエンゲルスへの理解の深さが伝わってきます。新型コロナウイルス感染の世界的流行=パンデミックはまだその収束の見通しが立たない状況です。論評の中でも書かれていますが、このパンデミックはまさに新自由主義の行きつく先を露にしています。齊藤幸平氏の本書はマルクスの晩年の研究が、今日の資本主義の破たんを見越していたこと、その破綻にいかに対処すべきかを示唆していたことを示します。