全国銀行協会(全銀協)が「電子交換所」の設立を決定し公表しました。これは、政府が「未来投資会議17」で金融や政府機能などの電子化=デジタライゼーションを一段と加速する方針を受けたものです。全銀協は「手形・小切手機能の電子化に関する検討会」で検討を進め、2018年12月に「報告書」をまとめました。そこでは、最終的には紙ベースの手形・小切手をなくすとし、中間目標として、2023年までに6割を電子化するという目標を設定。その時点で4割残る手形・小切手はイメージデータとして読み込み、設立する電子交換所に送信処理するという計画です。政府は「世界最先端デジタル国家宣言・官民データ活用推進基本計画」を策定するなど電子化・デジタライゼーションを加速しようとしていますが、各種審議会の議論はIT新技術導入は生産性向上をもたらすという議論で埋められています。それは、民営化が生産性向上の原動力とされ民営化してはならないものまで民営化してきた流れと共通しています。電子交換所の設立計画に対して、金融労働運動はそこに働く労働者と手形小切手を利用してきた中小企業者になのをもたらすのかの視点から取り組むことが求められます。