金融機関の雇用構造が大きく変化しました。その変化は、業態によって一様ではありません。メガバンクの雇用構造が激変したことは当金融・労働ネットワークでも繰り返し指摘してきました。地方銀行でも大手銀行は正規従業員が大幅に減り、非正規雇用に置き換えられていますが、中・下位行や信用金庫では非正規雇用への置き換えが大手行ほど進んでいません。しかし、金融産業において2000年代に入って、正規雇用労働者が激減し非正規労働者が劇的に増加したことは明らかです。このとことは、正規雇用、非正規雇用合わせて金融産業に働く労働者の労実態だけではなく、企業意識にも大きな変化を生み出しています。メガバンクのリストラ計画が報じられ、店舗の統廃合、フィンテック技術を活用した銀行窓口へのアクセス経路の改革等々が報じられています。従来ユニオンショップ協定の閉鎖的労使関係を前提とした、金融の労使関係がすでに大きく変化しています。金融労組が、金融に働く労働者の権利と生活を守るためには、こうした金融産業における雇用構造=労使関係の劇的な変化にどう対応するかが問われます。この問題に対応するために、これまでの労働運動の経験と教訓に基本的な視点を求めて、当サイトにJMIU(現JMITU)の三木陵一氏の研究会報告を「研究会報告」にアップしました。ここでは三木氏の報告と、今日の金融労組との関連を提起します。
田中報告を開くJMIU(JMITU)三木氏の報告と金融労働運動の課題 (2018年8月14日up)三木氏報告を開くJMIUにおける組織拡大の取り組みと非正規雇用労働者のたたかい(2018年8月9日up)