この報告は2017年7月に行われた定例研究会における報告です。金融ユニオンは雇止めなど不当な攻撃を受けた非正規労働者を支援して、金融労連や他の金融労組と連携して要求実現にたたかってきました。「(調査レポート) メガバンクが相次いでリストラを公表」(2017 年12 月15 日up)で指摘しましたが、メガバンクは不良債権処理の中で正規従業員を大量の非正規従業員と関連子会社従業員に置き換えてきました。今後のリストラは労働者の中で大きな比重を占める非正規労働者・関連子会社労働者の処遇をどうするかが重大な問題となることが懸念されます。三菱東京UFJ銀行を中心とする非正規労働者のたたかいは銀行の非正規労働者の位置づけを示すものとなっています。同時に金融ユニオンのたたかいの経験は粘り強い取り組みで要求を実現する可能性も示しています。日本全体としても非正規労働者の比率が非常に多くなり、労働組合の主要な課題が非正規労働者のたたかいをいかに支えるかあります。浦野氏の報告は日本を代表するメガバンクで、非正規労働者の賃金が最低賃金によって規定されていることを明らかにしています。またシステムの変更などに際しては業務グル-プが丸ごと雇止めとされています。それに対して金融ユニオンが社会的に訴え、国会でも取り上げられるなど粘り強いたたかいによって要求を実現する可能性も示しています。大規模なリストラが予想されるメガバンクに対して労働運動はいかに構えるべきか。示唆に富む経験報告となっています。
報告を読むメガバンクの非正規問題―三菱東京UFJ銀行を中心に (2018年1月4日up) 報告レジュメ金融・労働研究ネットワーク研究会報告レジュメ
資料1-1資料1-1全銀協財務分析資料より、従業員数推移 資料1-2資料1-2三菱東京UFJ銀行従業員推移 資料2-1資料2-1非正規労働者の賃金実態 資料2-2資料2-2参考 資料3資料3無期雇用化にともなう制度改善の内容
参考1調査報告 「激変した金融労働者の雇用構造」 田中均 (2014年8月20日up) 参考2金融商品販売 目標未達成で解雇は「監督指針違反」