報告者 高田太久吉
昨年(2013年)12月に「金融・資本市場活性化有識者会合」が「金融・資本市場活性化に向けての提言」を公表し、今年(2014年)5月には日本経済研究センター、大和総研、みずほ総合研究所が「東京金融シティ構想の実現に向けて―金融資本市場活性化を成長戦略の柱に」公表するなど、アベノミクスの成長戦略を受けた金融制度改革=いっそうの規制緩和を進める提言が相次いで打ち出されています。当金融・労働研究ネットワークの高田太久吉代表は日本共産党都議会議員団からの要請を受けて、この問題への見解の報告をおこないました。高田代表は一連の提言が①1990年代初頭のバブル経済崩壊、②1990年代半ばの橋本政権による金融ビッグバン政策、③小泉構造改革時の「貯蓄から投資へ」のプロジェクトの失敗、④米型投資銀行モデルを目指してきたことの検証・反省がおこなわれずに議論されている点など「7つの欠落」を指摘しました。金融労働運動は労働者・国民の視点からの批判とあるべき金融の姿の議論を進めていくことが求められています。(2014年8月3日up)
報告要旨「東京国際金融センター構想」について(高田太久吉)