今年の直木賞は銀行員出身の池井戸潤氏だった。以前、金融労連東京地連の山口氏から池井戸潤の作品は職場の実態が描かれていて共感できると紹介されて同氏の作品をいくつか読んでいた。職場の現実、実感が興味津々の物語展開と組み合わされ素直に読み進めることができた。池井戸氏の受賞のニュースに、同じ銀行員出身の作家江上剛氏を思い出した。江上剛氏を紹介してくれたのは同じ支店で勤務したことのある中田金四郎さんだった。立場は違っても、銀行のあり方や仕事のあり方で、おかしいものはおかしいと認識される。そんな金融や職場の問題を具体的に考える上で一読の価値があります。(2011年12月28日up)
表示・ダウンロード:コラム 「私と読書」 中田金四郎